みゅ〜♪SS 『大人  〜椎名 繭〜』 作・剣豪涼
女生徒A:「先輩、卒業おめでとうございます」
男子生徒A:「ありがとう」

男子生徒B:「これから、どっか遊びにいかねぇ?」
男子生徒C:「そうだな・・・それじゃ、どこ行く?」

女生徒B:「ううっ・・・卒業しても、また会えるよね?」
女生徒C:「あたりまえだよぉ・・・。だから、泣かないで・・・私も泣きたくなっちゃうよ・・・」


どこにでもある卒業式の風景・・・
俺はそんな中に足を踏み入れた。
そう・・・
あいつを迎えに・・・


友人:「ねぇ、繭。今日はこれからどうするの?」
繭:「う〜・・・。考えてない」
友人:「それじゃあさ、家に来ない?お母さんがクッキー焼いてくれてるはずだから」
繭:「う〜・・・。でも、繭のおかあさんが待ってると思う・・・」
友人:「そっかぁ・・・。それじゃあ、もし時間があったら家に来てよ。歓迎するから」
繭:「うん!」

目の前には、一年前とは比べ物にならないくらい大人になった繭がいた。
もちろん、見た目が変わったわけではないし、繭自身が変わったわけでもない。
だが、繭は俺が示した道を俺が消えた後でもしっかりと歩み、そして・・・
嫌な事があるたびに泣き出し、周りの人間に頼ってばかりいた子供から卒業し、立派な大人になっていた。

浩平:「・・・繭」
繭:「ふぇ・・・?」

俺は、ゆっくりと繭に歩み寄り、繭を抱きしめた。
周りには他の生徒がいる・・・
隣には繭の友達もいる・・・
それでも、俺は恥ずかしがることなく繭を抱きしめた。

浩平:「・・・俺の事、覚えてるか?」
繭:「・・・こーへい?」

繭が小さな唇をゆっくりと動かし、確かに俺の名前を呼んだ。
その表情は、何が起こったのか分からない・・・
そんな色で染まっていた。

浩平:「覚えてくれてたみたいだな・・・」
繭:「こー・・・へい・・・」
浩平:「ただいま・・・繭」

俺は、呆然としながら俺の名前を呼ぶ繭の頭をゆっくりと撫でながら耳元でそうつぶやいた。
すると、今まで貯めていた物を解き放つかのように、繭は俺の胸の中で泣いた・・・
”みゅー”の代わりに俺の名前をつぶやきながら・・・


友人:「あ、あの・・・」
浩平:「あ、悪かったな・・・。繭と話してたみたいなのに・・・」
繭:「うっ・・・こーへい・・・こーへい・・・」
友人:「あ、いいんです。繭の様子を見れば、あなたが繭にとって、大事な人だって分かりますから」
浩平:「・・・ありがとう」

この子・・・
きっと、この一年で繭が苦しい思いや悲しい思いをした時には、繭の事を慰め、優しく接してくれたのだろう。
さっきの繭とのやり取りを見ていれば、それがよくわかった。

浩平:「繭が・・・世話になったみたいだな」
友人:「そ、そんな・・・。私は繭と一緒に遊んだりしただけですから」
浩平:「いや・・・それが、繭にとっては凄く重大な意味を持ってたんだ・・・。ありがとう」
繭の友人:「・・・いいんです。私も繭と一緒にいれて楽しかったですから・・・」

彼女はそう言って、優しく微笑んだ。
その笑顔は・・・
とても優しく、温かみのある微笑だった。

友人:「あっ、お二人の邪魔したら悪いんで、私、帰りますね」
浩平:「え・・・。別にそんな事ないけど・・・」
友人:「いいんです。私は今までいっぱい繭と遊びましたから。今日は二人で色々お話とかもあるだろうし」
浩平:「・・・ありがとう」

俺の言葉に対し、彼女は無言で首を横に振り、再び俺達に優しい笑顔を向けた。

友人:「私は帰りますね。それじゃね、繭、浩平さん」
繭:「うん・・・バイバイ」
浩平:「ああ・・・」

彼女は小走りで走り去り、俺と繭は彼女が見えなくなるまでその場に立ち尽くした。

浩平:「・・・見えなくなったな」
繭:「・・・うん」
浩平:「いい友達ができたじゃねえか。よかったな、繭」
繭:「うん!」

繭は、嬉しそうにうなずき、俺の腕にしがみついてきた。
だが、以前のように鼻を擦りつけたりすることはなかった。
きっと、繭は繭なりに自分の子供っぽいところを少しでも治していこうと勤めたのだろう。
俺が言ったことを全て素直に受け入れ、そしてそれを実際にできるように努力して・・・
無垢なんだ・・・本当に・・・
そして・・・
俺はそんな繭が好きなんだ・・・

浩平:「なぁ、繭・・・」
繭:「ん?」
浩平:「学校は好きか?」
繭:「ん・・・よくわかんない」
浩平:「? どうして?」
繭:「勉強、嫌い・・・いじめる子も嫌い・・・だけど、お友達は好き。皆、優しいから」

繭は嬉しそうな・・・恥ずかしそうな表情でそう言った。
きっと、さっきの子以外にも、繭はいい友達に恵まれていたのだろう。
それが、繭を救い、俺が消えた傷も癒してくれたんだと思う・・・

俺が繭と出会った時・・・
繭には、友達がいなかった。
人間とのかかわりを避け、学校にも行かず、みゅーとばかり遊んで、現実から目をそむけていた。
そして、みゅーが死に、その時に現れた俺達とのかかわりを求めた。
初めは面倒だったな・・・
だけど、繭を見てるうちにほっとけなくなって・・・
少しでも現実に目を向けさせ、現実の嫌な事・・・悲しい事・・・
そして、楽しい事を教えてやった。
そんな中で、俺は次第に繭に惹かれていった。
決して失いたくないと思った。

・・・そして、俺はその想いを頼りに、この世界に戻ってきた。
もう・・・繭と離れる事は無い。
絶対に・・・

浩平:「繭・・・」
繭:「何?」
浩平:「繭の学校・・・少し見て回らないか?」
繭:「?うん・・・」

俺は繭を連れて、繭が通っていた学校を一緒に回る事にした。
体育館・・・図書室・・・
繭のお気に入りの場所を1つ1つ歩いていった。
そして、俺達は1つの教室にたどり着いた。

浩平:「ここか?繭のクラスは?」
繭:「うん。学校で2番目に好きなところ」
浩平:「2番目?1番好きなところって何処なんだ?」
繭:「あとで、こーへいと一緒に行く」
浩平:「分かった。それじゃ、教室見せてもらおうかな」
繭:「うん!」

繭は、ずっと組んでいた腕を解くと、教室に入り、手招きした。
そこには、高校とは違う教室があった。
・・・まぁ、あたりまえか。
俺は、少しあきれながら繭に誘導され、ある机の前に連れて行かれた。

繭:「これ、繭の机。ここで、勉強したり、遊んだり、寝たりした」
浩平:「ははは・・・。相変わらずだな」

俺は苦笑いしながら、繭の頭を撫でた。
繭は頭を撫でられるのが好きなのか、頭を撫でると俺に擦り寄ってきた。
やっぱ、こういうところはまだ治ってないのか。
・・・でも、こんな仕草がなくなっちまったら、繭らしくないかもな。
俺は再び苦笑いした。

繭:「いっぱい楽しいことあった。嫌な事とかもあったけど・・・こーへいの学校と同じくらい楽しかった」

繭は、ぼそっとつぶやくようにそう言うと、涙を流した。
だが、それは出会った頃のような子供の涙ではなかった。
俺は何も言わずに繭の涙をぬぐうと、繭の1番のお気に入りに向かう事にした。
そして、教室を出た時・・・
俺は一度教室に振り返り、軽く一礼した。


一面に広がる桜の木・・・
そこが繭の1番のお気に入りの場所だった。

浩平:「ここか・・・。繭の一番のお気に入りって」
繭:「うん。綺麗でしょ?」
浩平:「・・・ああ。なんか・・・凄いよな」

繭は嬉しそうに俺の目の前で駆け回っていた。
桜の花が舞散る中で駆け回る繭は・・・
可愛い・・・というより、綺麗な感じがした。

繭:「ここ、秘密の場所なの。繭とこーへいしか知らないんだよ」
浩平:「そうなのか・・・。まぁ、あんな道通ってまでここに来る奴なんてないだろうしな・・・」

俺は苦笑いした。
確かにこんなところに来る奴は繭以外いないだろう。
せまい通路を抜け、破れた金網を抜けた先にあるのだから。
まぁ、本来学校内では無いのだが・・・
そんな事はどうでもよかった。
大事なのは・・・
ここは繭にとって、大事な場所であり、そして俺を連れてきてくれたという繭の気持ちの再確認ができた・・・
それだけなのだ。

浩平:「繭・・・」

俺は再び繭をゆっくりと抱きしめた。
さっきとは違い、力強く・・・

繭:「あっ・・・こーへい・・・」
浩平:「ありがとな・・・。ここ、繭の秘密の場所なんだろ?」
繭:「・・・うん。でも、こーへいならいい」
浩平:「・・・」

目の前には、他人を気遣い、他人を思いやる事を覚えた繭の笑顔があった。
俺はそっと繭にキスした。
繭も、驚いたようだったがすぐに全身の力を抜き、俺に体を預けてきた。
そして・・・
そんな繭が、堪らなく愛しかった。

浩平:「繭・・・俺・・・」
繭:「・・・うん。こーへいなら・・・」
浩平:「繭・・・?」
繭:「皆から教えてもらったの・・・。好きな人とはこういう事するって・・・。だから・・・こーへいならいい」

頬は赤く染まり、瞳は潤んでいた。
俺は、繭が無垢なことを利用して抱こうとしているのかもしれない。
それでも俺はやめなかった。
俺が繭を好きでいる・・・
それだけには自信があったから・・・


繭:「うっ・・・」

服の上から優しく繭の胸に触れる・・・
まだほとんど膨らんではいなかった。
だが、トクン・・・トクン・・・と繭の鼓動と暖かさが掌から伝わってきた。
俺は、ゆっくりと繭の制服を脱がし、今度は直接、胸に触れた。
それだけで、繭の肌は赤く上気し、俺を興奮させた。

浩平:「一年前と変わんないな・・・」
繭:「う〜・・・。大きくなってるもぅん」
浩平:「そうか?大して変わってない気がするけど・・・」
繭:「う〜・・・」

俺はわざと意地悪く繭に言った。
案の定、繭は面白くないらしく、口を軽く尖らせていた。

浩平:「いいじゃないか・・・。繭は繭なんだから。別に大きい方がいいってわけじゃないしな」

俺はそう言うと、乳首に舌を這わせた。
ぴくんっ、と反応する繭を見ながら、俺は手をショーツに向かわせた。
ゆっくりとショーツを脱がし、繭の秘部を優しく愛撫する・・・

繭:「あうっ・・・」

繭は怖いのか、俺の腕を掴んで離さなかった。
俺は繭を安心させるため、軽くキスをして優しく微笑んだ。
すると、ぎこちなく微笑むと、俺の腕を離し、一切を俺に任せてくれた。

浩平:「やっぱ、怖いか?」
繭:「うん・・・。でも、大丈夫。こ−へいは怖い事しないもん」
浩平:「そっか。それじゃ・・・」

俺は、にやけながら顔を繭の股間に移した。
そして、目の前にある繭の性器に口をつけた。

繭:「ふえっ!?」
浩平:「大丈夫。俺に任せろ」
繭:「う、うん・・・」

俺はそう言うと、繭の中に舌を入れ、舐め始めた。
初めての感覚に、どうすればいいのか分からなかったのだろう。
繭は、声を出すのを我慢しながら俺の行為を受けつづけた。

浩平:「繭・・・」
繭:「はぁ・・・はぁ・・・」
浩平:「声・・・出してもいいからな」
繭:「・・・うん」

そう告げると、俺は再び同じ行為を始めた。
今度は、何かを感じるたびに、繭は声を出して反応した。
そして、今まで我慢していたのが開放されたかのように、繭の秘部が濡れだした。

そろそろだな・・・

俺は、繭の秘部から口を離すと、すでに堅くなっている性器を繭の中にゆっくりと挿入した。

繭:「うぐっ・・・あうぅぅ・・・」
浩平:「わ、悪い・・・。痛かったか?」
繭:「うん・・・」

それもそうだろう。
繭の中に挿入した俺の性器ですら、きつすぎて痛いくらいなのだから。
俺は、ゆっくりと挿入していき、一番奥にたどり着くと動きを止め、繭が落ち着くのを待つことにした。

浩平:「しばらく・・・このままでいるから」
繭:「はぁ・・・はぁ・・・う、うん・・・」

しかし、繭の締め付けは想像以上に強く、黙っているだけでも達してしまいそうだった。

くっ・・・駄目だ・・・

俺は、我慢を抑えられずに、腰を動かした。
突然動かしたせいで、繭も驚いたようだったが、それよりも痛みが強いらしく、再び瞳に涙がたまりだした。

浩平:「ごめん・・・。我慢できなかったんだ・・・」
繭:「はぅ・・・痛い。ん・・・こ、こーへい・・・」
浩平:「ま、繭・・・!」

俺は残ったわずかの理性で、できるだけゆっくりと繭の中を行き来した。
繭は、潤んだ瞳で俺の名前を呼んでいた。
俺は、繭の手を握り、繭と再びキスをすると、腰の動きを早めまもなく来る絶頂に備えた。

浩平:「ん・・・ま、繭!」
繭:「こーへい・・・こーへい!」
浩平:「うっ・・・」

繭が俺の名前を叫んだ瞬間、俺は繭の中で達した。
そしてお互い、息を切らせながら見つめ合うと愛を確認するかのように、長いキスをした・・・


あの後、しばらく抱き合ったまま時間を過ごし、今は繭を家に送り届けている途中だ。
学校を出てから、なんかお互い恥ずかしいやら何やらで何も話せないでいた。
仕方が無いので、俺は今日の・・・
いきなり抱いてしまった事をわびる事にした。

浩平:「悪・・・かったな。一年ぶりに会ったのに、いきなりあんな事して・・・」
繭:「ううん・・・。こーへいがいないよりはいい」
浩平:「え?」
繭:「こーへいがいなくなった日・・・初めて、お母さんの前で泣いたの。ずっと・・・ずっと・・・」
浩平:「・・・」
繭:「学校で、友達と遊んでても、時々こーへいの事、思い出して何回か泣いたりもした・・・」
浩平:「繭・・・」
繭:「こーへい・・・もう、どこにも行かないよね?もう、寂しいの嫌だもん」

繭は俺の腕をしっかりと掴んでそう言った。
そうだ・・・
今まで、俺が寂しい思いをさせた分、俺はこいつにこれ以上、つらい思いをさせてはいけないんだ。
それが・・・
この世界に戻ってきた俺の、唯一の課題なんだから・・・

浩平:「ああ・・・。ずっと繭と一緒だ。何処にも行かない」
繭:「本当!?」
浩平:「約束する。俺も繭とは離れたくないからな」
繭:「うん・・・うん!」

繭は、大きく二度うなずくと、腕を絡めてきた。
ふと、繭の顔を見ると、一筋の涙が零れ落ちていた。
もう二度と、こんな想いはさせない・・・
俺はそう心に誓った。


あとがき

ふぅ〜。
今回も駄文っぽいですな。(−−;
わつき屋さん(同人サークル)の出した”K.O!2”をやって繭のCGを見て、思わず衝動で書いてしまったのですが・・・
やはり、構想も無いのに書くもんじゃないですね。
それにしても、相変わらずエロ好きなくせに、イマイチエロに力強さが感じられませんね〜。(ぉぉぉ
どうすればエロくできるんだろ?
誰か知ってたら教えてつか〜さい。(ぉぃぉぃ
それでは、感想があったらメールでお願いします。
さすがに、エロの感想を掲示板に書かれるのは恥ずかしいので。(^^;


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